ボルボでみるユーロ圏とアクティベスト・ファンド
カテゴリー:ビジネス 更新日: 2006-09-10
ボルボの株取得に絡んでスウェーデンが揺れている。発端は、物を言う投資ファンド(アクティベスト・ファンド、つまり村上ファンド)であるセビアン・キャピタルのボルボ株取得である。
今回は、アメリカを中心とした資金のグローバル化とユーロ圏の企業運営のあり方を見てみたい。
■ 余剰資金とアメリカ人投資家
事の発端は、今年の夏前からボルボを明らかになっていない投資家が買い進めているという情報が流れ出したことにある。
この背景には、ボルボは、潤沢な内部資金を持ち、トラック、航空、船舶エンジン部門などの複数の部門を持っていることがある。この為、好調のトラック部門を残し、航空部門、船舶エンジン部門を売却すれば株式は高騰するし、また、潤沢な内部資金は株主に配当の形で還元するべきだという物を言う投資家の出現は時間の問題だと思われた。
しかしながら、ボルボは、全世界に展開する国際企業ながら、やはり、スウェーデンの企業。上場市場もストックフォルム市場であるし、やはり、企業文化はスウェーデン的なものがある。
そして何よりも、ボルボは、スウェーデンの誇り。また、ボルボが直接雇用している人々だけでなく、そのサプライヤーも含めて、スウェーデンの産業構造の大きな部分を担っているとも言われている。
最近、明らかになっていない投資家グループは、セビアン・キャピタルと言う事が判明。このセビアン・キャピタル自身はスウェーデン系のファンドであるが、資金的にバックアップしているのが、カール・アイカーンという、アメリカの大物アクティベストである。
その為、ボルボがアメリカ人アクティベストにのっとられるというという雰囲気さえも生まれ、ボルボにまつわる話題が急沸騰しているのである。
ちなみに、ボルボは自動車部門をフォードに売却している為、現在の主力はトラック部門である。
■ 政府も参戦でどうなる?
総選挙前のスウェーデンという背景もあり、現職である左系ペーション首相は、アクティベストファンドを口撃。一気に政治的な問題にも発展した。
フォルクスワーゲンの時のように、事態の収拾を図る為、スウェーデン系の会社がボルボを助けるのか?今後が注目である。

